奈良県の食育と歴史

2009年5月28日 読売新聞の記事を掲載
・苗から育てたエンドウ収穫 葛城の保育園児ら
 葛城市の浄正院保育園の園児らが27日、地産地消の農業
 に取り組む市民団体「かつらぎ食育研究会」
(吉川美智代会長)のメンバーの畑で、エンドウの収穫を
  体験した。同研究会が、子どもたちに農業体験を
 通じて、野菜や食に興味を持ってもらおうと企画。
  エンドウは、昨年11月に同保育園など市内3園の
 子どもたちが苗を植え、水やりをするなどして、育てた。
 この日、畑を訪れた園児たちは、吉川会長から
  「みんなが育てた豆を食べて、丈夫な体を作ってね」と
 話しかけられると、「はいっ」と元気に答え、
 つややかなさやを見つけては摘み取った。15分ほどで、
  それぞれが袋いっぱいに収穫、「小さな苗が大きく
 なって、実がいっぱいについた」と喜んでいた。
 各園では豆ご飯などして給食に出すという。




2009年6月21日
読売新聞

教員養成大学による地域食育推進プログラム講演会
 第56回近畿学校保健学会 特別講演
 「食は命です」-食育の本音とスローフード-
・2009年6月20日(土)14時より15時
・奈良教育大学講堂
・尾川欣司氏
・主催:奈良教育大学
・共催:第56回近畿学校保健学会
・後援:奈良県食育推進会議

2009年6月20日 読売新聞の記事を掲載
・家庭の味は食の要「3歳から包丁持たせて」
 大和郡山市のフランス料理店「ル・ベンケイ」の
 オーナーシェフで、県食育推進会議副会長を務める
 尾川欣司さんが20日、奈良教育大(奈良市高畑町)で
 「食は命です-食育の本音とスローフード-」と題して
 講演、市民ら200人が聞き入った。
 講演会は、2008年度に文部科学賞の「質の高い大学
 教育推進プログラム」に採択された、同教育大学の
 学校や家庭で食の大切さを広める「教員養成大学による
 地域食育推進プログラム」の一環。尾川さんは、
 コンビニ弁当やファーストフードなど「中食」と呼ばれる
 業態が登場して利便性が優先されている現状や、
 魚や野菜の種類の見分けがつかない子どもが増えて
 きていることを説明。「食の要は家庭。台所が
 乱れたら、家が乱れる」と話した。
 そのうえで、子どものころから旬の野菜や魚、食のマナー
 について教えることの必要性を強調。3歳ごろから包丁を
 持たせて料理を体験させ、「家庭の味を家族を楽しんで
 味わうことが大切。身近だが忘れてはいけないことが食」
 と述べた。

2009年6月20日 読売新聞の記事を掲載
・「元気の源」食育盛ん 関心高め生活改善へ
・日替わり情報提供 住民と茶会
 朝食を食べない子どもや、家族と一緒に食事をとらない
 「弧食」が増えている。こうした状況を改善するため、
 「食育」を推進する県内の幼稚園や小中高校校の
 中には、校内掲示板を活用した日々の話題提供や、
 特産品を使ったジュース作りなど、趣向を凝らして食を
 考える取り組みを続けている。県教委は「食は、体と
 心を成長させる大切な要素」と強調する。
 6月は食育月間。
 正月やひな祭りで食べる伝統食、紫外線対策効果的な
 栄養素、ごはんとパンの腹もち比較、旬の野菜-。
 県立平城高校(奈良市朱雀)では、教論らでつくる
 校内食育推進委員会が昨年度から、1階調理準備室前に
 設置した掲示板に、食に関係する話題を日替わりで
 提供している。
 内容は様々で、フグの中毒死の新聞記事には解説を添え
 、期末考査期間中には、眼の疲れに効果的な食べ物を
 紹介した。推進委員長の守安豊子・家庭科教論は
 「食は毎日のことだからこそ、情報も毎日、提供する
 のが大切」と言う。掲示板の内容をほかの教師が授業で
 取り上げ、生徒も話題にするなど、関心が高まって
 いるという。3年生の生徒さんは「毎日違う話題で
 楽しみ」と答えた。
 全児童数が23人の奈良市立精華小(同市高樋町)では、
 校門前の桜が満開になった今春、全員で「花見給食」を
 した。地域住民から茶道を学ぶ茶会は毎年の行事として
 定着し、佐味谷一洋校長は、「地域の人との交流も
  食育につながっている」と話す。
 6月には、近所の住民も協力して集めた梅を漬けた
 梅ジュースを作り、運動会やプールの後に飲む。
 今年も、5、6年生の児童7人が、教論から「梅を
 傷つけないように気をつけて」とアドバイスを受け
 ながら、洗って乾燥させた20キログラムの梅を氷砂糖を
 交互に瓶に入れていった。初めて経験した5年生の
 生徒さんは「どんな味に出来上がるか今から待ち
 遠しい」と笑顔で話した。
「朝食抜き」児童1割
 2004年の県の調査では、朝食を食べない小学生は
 9.8%(全国3.1%)、中学生は15.6%(同6.6%)と
 全国平均を上回った。また、1人で朝食を食べる
 「弧食」は高校生で約6割。県教委保健体育課は
 「食育を充実させることで、家庭にも食に対する理解が
 深まっていく」としている。

2009年6月22日 読売新聞の記事を掲載
・さすが父ちゃん!?うどん作り
・生駒、親子50人楽しむ
 父の日の21日、生駒市の健康センター「セラビー
 いこま」で、食育講座「父と子の手打ちうどん教室」が
 開かれた。小学生と父親ら約50人がカレーうどん作り
 などを楽しみ、おいしそうに味わっていた。
 食育推進団体などでつくる「いこま食育ラウンド
 テーブル」の主催。市健康づくり推進員ら約15人の
 指導で参加者らはカレーうどんやいちご大福などの
 メニューに挑戦した。
 子どもたちは小麦粉に食塩水を混ぜてこねて仕上げる
 うどんの生地に「粘土みたい」と大喜び。慣れない
 手つきで薬味を切るお父さんが、子どもから「私の
  ほうがうまいよ」と指摘され、苦笑いする場面も
 みられた。同市東菜畑の小学4年生は「初めてうどん
 を作ったけど、こねるのが面白かった」と笑顔。
 父親の会社員も「娘と一緒にできて楽しかった。
 家でも時々、料理をしてみようかな」と満足そうだった。